項目の説明

薄茶  
濃茶席の飲みまわしと異なり、客一人一碗ずつお茶が出されます。
「お薄」とも呼ばれ、濃茶は練る、薄茶は点てると言います。
一般的に知られる抹茶がこのお薄の席のものです。
濃茶  
文字通りの濃いお茶で、色も味も濃厚になります。
一碗に人数分のお茶が練られ、客は手送りでまわして飲みます。お茶の主体は濃茶で、歴史的には濃茶のほうが古く、戦国時代では濃茶の席は、気心の知れた者同士がその一碗の濃茶で連帯感を強め重要な話し合いの場でもあったようです。
干菓子
干菓子は 水分の少ない和菓子で 和三盆、落雁の類、掛け物(金平糖の類)焼き物(煎餅)の類があり、折々の季節や茶会の趣向にあわせて出されます。原則的に茶事の茶席では薄茶の席に出されるものです。
主菓子
主菓子(おもがし)は原則的に濃茶につきますが、大寄せのお茶会などでは薄茶と出されることもあります。薯蕷饅頭、きんとん、季節により花見団子や月見団子、水無月などの生のお菓子を使います。
汲出し(白湯)
お茶室への席入りの前に、待合や寄りつきという部屋で白湯などの汲出しをいただきます。
席入りまでに身支度をすませ、白湯をいただき心を静かに整えます。
小吸物
小吸物、箸洗(はしあらい)とも呼ばれ、その名のように箸先を洗い清めるためにお出しするものです。箸先を洗い、口中を清々しく改めるという意味もこめています。 椀の蓋は八寸を盛りますので、お皿の役割もします。
八寸
八寸四方の杉木地盆に持ってお出しますので、八寸と呼ばれます。海の生臭物と山の精進物を二種取り合わせてお出しすることが原則です。 亭主と客人の間でとり行われる献酬の作法を「千鳥の盃」と言います。
酒(日本酒)
酒器は、燗鍋(かんなべ)と盃(引盃・盃台)をもって正式とします。
主客ともに必ずしもお酒が飲めるとはかぎりません。 お酒が苦手な方は無理に頂かなくても大丈夫です。
向付(むこうづけ)
 懐石料理で出される刺身や酢の物のことです。旬の野菜や魚介類などを使い、素材を生かした方法で調理して季節感を出すことが多いです。寒い時期には、刺身や酢の物に限らず温かい料理を提供することもあります。
焼き物
焼物には魚を主として用い、いずれの料理も、野菜・魚鳥ともに、時期にあって最も味のよい、いわゆる旬のものを使うのが習いとなっています。
預け鉢
「客にお預けする料理」という意味からこの名があり、人数分をひとつの鉢に盛りつけて取り箸を添え、客に預けて取り回す形で出されます。